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財団設立の経緯および目的
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    財団法人東北開発記念財団は、東北地方の経済振興を促進するため、国  
  によって設立された特殊法人東北開発株式会社の50年にわたる殖産興業  
モド   の事績を記念し、平成3年(1991年)9月、同社によって設立されました。  
   
   特殊法人東北開発株式会社は、昭和初期の世界大恐慌による農産物価格  
  の下落や、東北地方を襲った度重なる冷害・凶作を契機として、昭和11年  
  (1936年)10月、特別法に基づいて東北地方の殖産興業を目的として設立さ  
  れた 東北興業株式会社を前身とし、昭和32年(1957年)8月、東北開発株式  
  会社カイシャに改組された国策会社であります。  
   
   会社の存立期間は50年と法定され、同社は、昭和61年 (1986年) 10月  
  特別法の廃止にともない民営に移行した後、平成3年(1991年) 10月、三菱  
  マテリアル株式会社と合併しました。  
   
   東北開発株式会社は、設立から民営に移行するまで、半世紀にわたる政  
  治・経済・社会の激しい変革のなかにあって、東北地方の殖産興業を目的  
  として27種の直営事業を実施するとともに、民間企業の設立を促進し地  
  域経済に定着させるため、115社に及ぶ企業への投融資を行いました。  
  また産業立地基盤の整備・企業誘致のため、工業団地造成事業を推進する  
  など、その広範な事業活動を通じて東北地方の産業振興に寄与してきまし  
  た。  
   
   東北開発株式会社は、東北の地域開発に多くの足跡を残して、国策会社  
  としての歴史的な役割を終えましたが、特定地域の振興のために、特別法  
  によって地域開発を目的とする会社が設立され、殖産興業の事業を展開し  
  たという事例は、わが国では同社のほかにその例をみません。  
   
   このようなことから、東北開発株式会社は三菱マテリアル株式会社と合  
  併するにあたって、国策会社として激動の50年を歩んできた東北開発株  
  式会社の事績を記念し、その地域振興の理念と軌跡を永く後世に伝えると  
  ともに、国際化の進展に対応する地域社会の形成を促進することを目的と  
  して、本財団を設立したものであります。